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ルセンティス、日本でも承認 

滲出型の加齢黄斑変性症の治療薬として有名なルセンティス(ラニビズマブ)が
ついに日本でも承認されました。
→→「ルセンティス®硝子体内注射液2.3mg/0.23mL」の製造販売承認を取得」

■ルセンティスの紹介

プレスリリースにはルセンティスの紹介として次のようなことが書いてありました。
・遺伝子組換え技術により創製された抗VEGF抗体である
 (ルセンティスがどのように作用するのか解説した図もあります)

・滲出型の加齢黄斑変性症患者に対する国内外の臨床試験で、初めて
 視力改善効果が確認された薬

・効果が出るのが早い(最初の投与から3日で視力改善が認められた)

・現在世界77ヵ国で承認されている


この辺の記事はどこかで見たことがあるのですが、日本国内の臨床試験の
結果は初めて読みました。

■ルセンティスの臨床試験の副作用

それによると、23.9%(21例/88例)に検査値異常を含む次のような
副作用があったそうです。
・眼圧が上がった
・視力が下がった
・網膜から出血した
・眼が痛くなった
など


■ルセンティスの用法・用量

ルセンティスの「導入期」は1ヵ月毎に0.5mgを3ヵ月連続で硝子体内投与。
その後「維持期」になったら、症状によって投与間隔を調節する。

注意点としては、投与間隔を1ヵ月以上あけることとあります。

まだ薬の価格はわかりませんが、大阪大学の先生のコメントにも
あるように、患者がルセンティスの恩恵を受けられるよう期待しています。

ルセンティスが承認されたことで、アバスチンは使えなくなるのかも
個人的には気になるところです。

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ルセンティスに注目? 

マクジェンやルセンティスなどの新しい治療薬が発売されたせいか、
黄斑変性症やVGEF阻害剤の記事を見る機会が増えたように思います。

加齢黄斑変性 新薬で視力改善に期待(中日新聞 2009/5/15)

こちらの記事では、具体的な名称は書いてませんが、
「3月に発売された抗血管新生薬」がルセンティスかと思われます。

ルセンティスは(発売元:ノバルティスファーマ)2009年03月13日の発売。
1ヵ月毎に連続3ヵ月間投与、その後症状により適宜投与する。
お値段は176,235円。

マクジェンは(発売元:ファイザー)2008年10月14日発売で、6週間に1回の投与。
価格は123,457円。

「最初の3ヶ月は毎月目に注射し、その後様子を見ながら注射」ですから、
これはルセンティス確定でしょう。

名古屋大学の寺崎教授によると
「1回の注射で網膜剥離(もうまくはくり)が消える場合もある」との話。
そういう効果もあるのですね。


「ラニビズマブ(商品名ルセンティス)」と明記してある記事も発見。
加齢黄斑変性症の新薬(読売新聞 2009/5/21)

こちらは黄斑変性症の見え方やルセンティスが血管新生を阻む様子を
図解で説明してわかりやすい記事です。

「従来は視力低下を防ぐのが治療の主眼だったが、
ルセンティスは視力改善が期待でき、治療の第一選択肢になる」と、
駿河台日本大学病院の眼科部長のお話を引用しています。

海外の臨床試験では、139人中約40%の患者の視力が改善。
ルセンティスは画期的な薬だったわけで、注目されるのもわかりますね。
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血管新生阻害薬の本来の使い方 

立花隆さんの「僕は、人類は、がんを克服できるのか」を年末の
NHK BSで見ました。

一昨年膀胱がんの手術を受けたジャーナリストの立花隆さんが
世界中の最前線のがん研究者たちを取材し、がんの正体を探り、
人はガンとどう向き合うかまで掘り下げたドキュメンタリー番組で
3回シリーズでした。

第1回は「がん戦争"敗北"の100年 人類はがんとどう戦ってきたか」
第2回は「生命の謎を秘めたモンスター 見えてきたがんの正体」
第3回は「がんとどう生きるのか 世界の叡智との対話」

確か、この第2回で抗がん剤として「血管新生阻害剤」が出てきました。

アバスチン(ベバシズマブ)をはじめとする「血管新生阻害剤」は、
もともとは抗がん剤だったということはご存知だと思います。

「血管新生阻害剤」は、ガン細胞に栄養を補給する腫瘍血管を縮小させたり、
新生を抑えることで、ガンを兵糧攻めにする作用があります。

これが網膜の新生血管にも使えるということで、アバスチンが眼科用に
使われるようになったと理解しています。

番組の中で、本来ガンを叩くために作られた「血管新生阻害剤」は
残念ながら特効薬にはならなかったと言っていました。

細い血管には効果があったようですが、大きな血管には効果がなく
ガンを餓死させることはできなかったそうです。
さらに、薬で抑えた物質とは別の物質を使ってガンはまた血管を
作るようになり、悪質化するとも・・。

ガンはまるで意思を持った生命体のようです。
60年前に子宮頸がんで亡くなった女性のガン細胞は宿主がいなくなった後も
増殖を続け、「ヒーラ細胞」として今もさまざまな研究に使われて
いるそうです。

"怪物"のようなガンに対して、アバスチンは特効薬にならなかったかもしれませんが
少なくても私のような患者には恩恵をもたらしてくれました。
新薬の開発にかかわった数多くの人に感謝したいです。
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