アバスチン注射3ヶ月後の視力 

近視性黄斑変性で両目にアバスチン注射をしてからはや3ヶ月。

眼科に3ヶ月健診に行って矯正視力を測ったら、左:0.8→1.0、右:0.5→0.8と
両目とも前回より良かったのでびっくりしました。

新生血管はまだ大人しく、新たな出血もありません。


■遅れてやってきた効果

アバスチンは注射1週間後に最大効果が出ると言われていますが
自分の場合、右目は思ったほどの効果が得られず失望していました。

ところが、アバスチン注射後2ヶ月後ぐらいから、視界の中央部付近に
ごく小さい「歪まない部分」が出現しました。

それを裏付けるように、光干渉断層計(OCT)の断層画像では、黄斑浮腫で
ドーム型に盛り上がっていた部分にへこみができているのが見て取れました。
Ω→μ

黄斑浮腫の原因になっていた新生血管がアバスチンで枯れた結果、むくみが
軽くなったということでしょう。


■見えない目に対する慣れ

左目は眼底出血で中心部に傷ができて視野が欠けているのに
視力が出るようになったのは何故でしょう?

病気になる前は、見たいものを目の中心に捉えて見ていました。

中心部が見えなくなってからは、視点をちょっとずらして、網膜の周辺部を
使って見るようになったのです。

これは中心外固視(ちゅうしんがいこし)と呼ぶらしいです。

頭を動かしたり眼球を動かしたりして、歪まない部分でなんとか字を
読み取ろうとしているうちに勝手にそうなりました。

「見る」ということは目と脳の連携です。

入力器官である目から送られてくる信号が以前と変わったので、それに合わせて
脳が欠損をカバーしているのでしょう。

病気以前のような完全な映像は得られませんが、欠けた部分を
脳で補って、ランドルト環の向きを判断したり文字を認識したり
できています。


■「視力1.0」の心理的影響

行きつけの眼科では、ランドルト環視力表で視力を測定します。
測定者も毎回違うので、本当に視力が良くなったかは疑問です。

検査結果の数字は同じ1.0でも病気になる前と今では見え方の質は全く
違います。

自分の感覚では、以前と大して変わりなくあちこち歪んだり欠けたり
しているままです。

それでも、「視力1.0」の心理的な影響は大きいものでした。

サプリメントや緑黄色野菜を摂り、に通ったり体操したり・・
目が悪くならないための終わりのない努力を続けるのはしんどいです。

でもこうして数字に表れると、また続けていこうとする励みになります。
タグ:アバスチン
近視は眼病のもと -目次 | TrackBack(0) | VEGF(血管内皮増殖因子)阻害剤

VEGF Trap-Eyeとルセンティスの比較試験 

加齢黄斑変性症の治療薬 VEGF Trap-Eye の第V相国際共同治験(VIEW2)が
始まり、日本も参加するというニュースがありました。

この治験はヨーロッパ、アジア太平洋地域、日本、ラテンアメリカの
200超の施設で行い、約1,200人の患者を登録する予定だそうです。

治験の説明を読んでみると、加齢黄斑変性症治療薬として発売されている
ルセンティス(ラニビズマブ)との比較も含まれています。


■VEGF Trap-Eyeとは

VEGF TRAP-Eyeはアバスチン(ベバシズマブ)と同様、VEGFを中和して
効果を発揮する薬で、硝子体に注射して使うそうです。

VEGF(血管内皮細胞増殖因子)は、新生血管の増殖に関与するタンパク質です。

VEGFの働きを抑えれば、血管の異常な増殖や出血も抑えられるので
ウェット型の加齢黄斑変性症のような新生血管が原因の眼疾患の治療に
使えます。

VEGFには7種類の因子がありますが、アバスチンはVEGFのうちVEGF-Aに結合し、
VEGF Trap-Eye は、VEGF-A、PIGF、VEGF-B に結合します。

アバスチンから眼の治療薬のルセンティスが作られたように
VEGF Trap-Eyeのもとになったのはガン治療薬VEGF Trap(アフィリベリセプト)と思われます。

2007 年10 月に発表されたVEGF Trap-Eyeの第II相試験の結果によると、
VEGF Trap-Eye投与から12週間後に、網膜の厚さが減少し視力の改善が
認められたそうです。

また、硝子体注射で通常見られる以外の合併症も観察されませんでした。
 →VEGF Trap-Eye 第U相臨床試験の中間解析結果


■第V相国際共同治験(VIEW2)について

VEGF Trap-Eyeの投与量・投与間隔の異なる3つのグループと
ルセンティスを投与するグループに分けて薬を投与します。

1 年後に、VEGF Trap-Eyeのグループと、ルセンティスのグループの
比較を行うそうです。

2 年目は、患者への効果を見ながら投与間隔を調整するとのことです。


■日本での治験情報

日本ではどこの医療機関でやるのか気になるところです。

臨床試験の情報公開は法令で制限があるため、医療機関名や
参加方法は、残念ながら公開できないそうです。

臨床試験情報で、今回の治験の対象者の選択基準を見ると
ウェット型の加齢性黄斑変性症で、50歳以上の人が対象です。

また、矯正視力、病変部の状態にもいくつか条件があります。

対象の眼にすでに黄斑変性症の治療・手術経験がある人や
妊娠・授乳中の女性は除外されるそうです。
近視は眼病のもと -目次 | TrackBack(0) | VEGF(血管内皮増殖因子)阻害剤

マクジェン(ペガプタニブ)日本で承認 

加齢黄斑変性症治療剤「マクジェン」が日本で製造販売承認を
受けたというニュースを見つけました。

■マクジェンとは

マクジェン(一般名:ペガプタニブナトリウム)は
ウェット型の加齢黄斑変性症治療薬として米国FDAに2004年12月に
承認された薬です。

血管新生を促する血管内皮細胞増殖因子(VEGF)に結合して、
新生血管の発育を阻害します。

マクジェンの使い方ですが、1回0.3mgを6週間間隔で眼の硝子体内に
注射するのだそうです。

臨床治験の結果は、投与54週後の評価でマクジェンを投与した患者の
70%が視力を維持した。

また、マクジェンによる治療を3年受け続けた患者に副作用と思われる
ものは見られませんでした。


■マクジェンとルセンティス

では、以前とりあげたルセンティスと比較してどうか調べたところ
どうやらルセンティスの方が視力改善効果は上のようです。

ルセンティスの臨床試験の結果は、投与開始12か月で94%以上の患者が
視力を維持し、さらに25%以上の患者が視力が改善したという画期的なものでした。

そのため、マクジェンより後(2006年6月)に承認されたルセンティスの方が
全世界のウェット型加齢黄斑変性症治療の市場を占有しているような
状況なんだとか。

(※日本ではまだルセンティスは承認されていません)


値段で比較してみると、マクジェンの方が安いです。

ルセンティスは1回分が約20万円ぐらいと高額。

マクジェンが充填されている注射器(シリンジ)は145,000円でした。
(個人輸入サイトでの値段)

ちなみに、BioTodayの2004年の記事ではマクジェン一回分の値段は
995ドル(約10万円)と書いてありました。

差額は注射器代と手数料?

近視は眼病のもと -目次 | TrackBack(0) | VEGF(血管内皮増殖因子)阻害剤


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。