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アバスチン注射 

アバスチン注射が黄斑変性症に効果があったという話を聞き、
私も試してみることにしました。

両目が近視性黄斑変性症で眼底出血して以来、
黄斑部のむくみが広がり、新生血管が伸びてきて悩んでいたのです。た

行きつけの眼科に問い合わせたら、アバスチン注射は1年前から
行っているということでした。

しかし、誰にでも注射をすすめているわけではなく、
硝子体手術を控えていて、新生血管が悪さをしている患者に限って
注射しているということでした。

アバスチンで大きな事故は起きておらず、他の病院での治療数も
増えてきているので、希望があれば試してみましょうということに
なりました。


注射の当日、再度治療の説明があって、気持ちが変わらなければ
同意書にサインをするように言われました。

同意書の内容はこんな内容でした。
・アバスチンは抗がん剤である。
・未承認の治療法である。
・アバスチンを注射したからといって、視力が良くなるわけではなく、 進行を止めるだけ。
・今まで大きな事故の報告は無いが、未知の副作用が無いとはいえない。
・注射後にもし何か副作用が出たら、目を掃除するため硝子体手術を
 しなければならないが、その結果、現在より視力が悪くなる可能性が
 ある。

同意書にサインして、しばらく待合室で待っていると、名前を
呼ばれました。

助手の人に案内されて処置室に入り、リクライニング椅子のような台に
仰向けに寝ました。

準備の間、助手の人と雑談。

「目に注射なんてしたことないから何だか不安でー。」
「そういう時はこれが大活躍ですよ」
と なぜかミッフィーの抱き枕(?)を渡されました。

怖がる患者さんに抱かせるそうで、よく見るといびつになっていました。

助手さんが体にシートをかけて、麻酔の目薬をさしてくれます。

私:「けっこう痛いんでしょうかね?」
助:「麻酔はしますけど、注射なので、まったく痛くないとは言えないですね。
   痛みの感じ方も人によりますし。。」

麻酔がきいてきて目がじんわりしてきた頃、眼科医が登場。

左目の上だけ穴のあいたシートを顔の上にかぶせて、上から軽く押さえられました。

助:「目を洗うので、顔を左にかたむけてください」

助手の人が顔の左側に受け皿をあて、水を注いで左目を洗ったあと
目とまぶたの間に何かの器具を付けられました。

医:「この薬は冷やしてないと効き目がないからね」

眼科医が助手の人にアバスチンの取り扱いを注意するのが聞こえました。

私:(なんだか目にしみそう・・)

シートの下でしっかりミッフィーを抱きながら不安は最高潮。

医:「じゃあ始めますよ。 これ、痛いかな」

黒目の近くをつつかれるような感覚があるが痛みはなし。
もしかしたら局所麻酔だったかも知れません。

眼科医は私の頭の後ろの方に立って治療しているので、
針が向かってくるのが見えないのが有難いと思いました。

注射針が刺し込まれたときは、目の膜を突き破るまで、
「ぶにゅっ」という感じの抵抗がありちくっとしました。

ちょうど空気の抜けたゴムボールに針を刺したような抵抗感です。

続いて注入された薬液が、透明なアメーバのように見え、
液が目の底に届くと、視界の真ん中がちらちらと光ったような
気がしました。

その後、目を強めに押されたので、視界が暗くなって何も見えなく
なりました。

目に目薬とねばねばする軟膏を塗り、眼帯をして終了です。

顔にかけられたシートは顔に貼り付けるタイプだったので、
べりべりとはがすときに面の皮が強く引っ張られて、少し痛かった。

処置室に入ってから終わるまでは、15分位だったでしょうか。

治療中に眼科医からアバスチンについて聞いた話は以下です。
・この病院ではアバスチンをアメリカから個人輸入している
 輸入に関して大量の書類が必要で面倒くさい
・薬は1本約8万円で、1本で100回分とれる
・薬代は1回800円という計算になるが、未承認の薬は患者に請求できない。
 従って、「硝子体注入術」の処置分だけが患者負担。
次の診察は一週間後、その間に何かおかしいと思ったらすぐ来るように
念を押されました。
感染症を予防する目薬が出て、1日4回つけるように言われました。

病院をあとに、眼帯の上からメガネをして、電車に乗って帰宅。

家でおそるおそる鏡で眼帯の下を見ると、白目が少し赤くなって
いましたが、あまり大したことはないようでした。

目はぼやけていますが、ちゃんと見えます。

麻酔がきれて1〜2時間は目がゴロゴロして、ごみが入っているような
違和感を感じました。

頭を動かすと、注入したアバスチンの液が玉になって目の中をコロコロ
動くのが見えるのが不思議です。

玉の色は黒っぽくて、1cmの大玉と2mmの小玉の二つ。

よく見ると、玉の他に、目の中に1mm位のフケのようなゴミがふわふわ
していて、これが飛蚊症(ひぶんしょう)かしら?と落ち込みました。

夜は洗髪をせず、蒸しタオルで顔を拭いて眼帯をして寝ました。
タグ:アバスチン
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アバスチン注射の効果 

アバスチンを左目に注射してから1週間。
眼科で検診を受けたところ、アバスチン注射の効果が現れました。

視力検査では、0.3 → 0.7と4ポイント向上。
眼圧検査では、 9mmHg →10mmHg で1mmHg上昇。
眼底検査では、出血して赤くなっているところが無くなって前回より良い状態になったと
眼科医も喜んでいました。

マイナス点としては、眼圧が上がったのと、たまに飛蚊症が出るようになったことです。
注射による一時的なものなのか、続けて経過を観察することになります。

前もって聞いてはいましたが、出血で一度痛んでしまった部分はやはり治らず、
視界中央の欠けとゆがみはそのままなのが残念です。


−アバスチン注射の翌日からの経過

■注射翌日
・鏡で目を見ると、白目はまだ少し充血している。
・目をそろそろと動かしてみると、鈍い痛みが走る。
・見え方は全体的にぼやけている感じ。
・目の中のアバスチンの黒玉は1つになって、大きさは5〜6mmというところ。
 昨日の半分位の大きさになった。
・目の中央に見える影の模様に大きな変化はなし。
・少し頭が痛い。顔を動かすと左目に痛みを感じる。


■2日後
・鏡で目を見ると、もう白目は充血していないが、まだ目が強ばっているような感じがある。
・見え方はまだぼやけている。
・ゆがみ、目の中央に見える影の模様もあまり変わらず。
・アバスチンの黒玉はもう無く、吸収されてしまったようだ。
・目の端にゴミがふわふわと浮いているのが見える。これが飛蚊症というものか?
・注射していない右目が疲れている。
・寝る時に少し頭痛がした。


■3日後
・目の痛みはもう無い
・視界がぼやけているのは変わらず
・私の症状には効かないのかと失望感。
・今日は飛蚊症の症状はない

■4日後
・視界はまだ少しぼやけている感じ。
・昨日からあまり変化なし。


■5日後
・スキーに行って、リフトに乗って雪を見ていると、目の端に
 煙のようなもやもやが見えた。
・ゆがみはとれないが、目の中央に見える影の模様が変わって
 黒い所が薄くなった。
・中央に見える血管の枝のような影は薄くなった。


■6日後
・それほどぼやけている感じはなくなった。
・もう片方の目より明るくみえるように感じる。
・注射を打っていない右目の見えが悪い


■7日後
眼科で検診。
視力が 0.3 → 0.7 に向上していた。
年明けに、もう片方の目にも注射してみることになった。
タグ:アバスチン
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ルセンティスは誰のため 

ルセンティスは、眼の中心窩に新生血管がある加齢性黄斑変性の薬で、臨床試験で
視力の改善効果があると認められた初めての薬です。

2007年10月、日本でルセンティス(一般名:ラニビズマブ)という薬の製造販売承認の
申請が行われました。


ご存知のように、新生血管を伴うタイプの加齢性黄斑変性は、
網膜の下にできる不良血管から成分がしみだして、
ものを見る重要な部分である黄斑の組織を傷めていく病気です。

進行を抑えるため、新生血管をつぶす治療が試みられていました。

開発元が行ったルセンティスの試験結果によると、
患者の25%〜30%が視力表で3段階以上視力が良くなり、
薬を使い続けることで2年間以上進行を抑えたと報告されています。

ルセンティスは、新生血管の成長を促すVEGFという物質に対抗して、
不良な新生血管の勢いを弱める働きをする薬で、患者の眼に注射して
使います。

4週間に1回の注射が薦められていますが、1回の値段が
約2000ドル(20数万円)という高価な薬です。

アバスチンと似たような薬だと思ったら、ルセンティスもアバスチンも
開発元は同じ会社でした。

ジェネンテック社というバイオテクノロジー会社で、南サンフランシスコにある会社だそうです。

アバスチンはがん治療用の薬ですが、ルセンティスと同様に新生血管をたたく効果が
あるとして、日本でも一部の病院で治療に使われている薬です。

アバスチンの注射1回分の値段は、ルセンティスよりはるかに安いのですが
開発元のジェネンテック社は、ルセンティスの利益を守るためか、アバスチンを
眼科治療薬として販売する気はないそうです。

病院側も、安全性や効果が立証されて認可された薬を使う方がリスクも少ないので、
米国ではルセンティスの使用が増えると見られています。

日本ではルセンティスはまだ承認されていませんが、将来健康保険が使えるように
なったとして3割負担で、注射1回 7万円前後ですか。。
毎月注射するような薬なのに、これでは高くて手が出ません。

加えて、以前の光線力学療法(PDT)の保険適用のケースを考えると、
加齢性黄斑変性しか保険治療が認められないこともあり得ます。

原因が違っても、私のように新生血管で悩む近視性黄斑変性患者は
保険でルセンティスが使えないかもと心配になります。

せっかく新薬ができても、経済的な理由で使えないことになったら
やりきれない気持ちです。
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