眼病と鍼灸治療 

黄斑変性症と診断されて1年数ヶ月後に眼底出血があった時、経過観察を
続けるだけでなく、何か積極的な治療をしたいと思い鍼灸治療を検討しました。

一般に、鍼灸治療は肩こりや腰痛ぐらいにしか効果が無いように思われていますが、
他にも効果があるそうです。

日本鍼灸師会のサイトでは、鍼灸の効果について次のように書いています。

■鍼灸の効果について

鍼灸治療での刺激が内分泌系や免疫系に作用して、その結果として、
血液やリンパ液の循環をよくして、体が自然に病気を回復させる力を
高めるのではないかと考えられています。

眼科系の疾患では、眼精疲労・仮性近視・結膜炎・疲れ目・かすみ目・ものもらいに
効果があるとWHO(世界保健機関)で認められているそうです。

■黄斑変性に鍼灸治療

いくつかの鍼灸治療院のサイトを見ると、黄斑変性にも良いと
言っているところがあります。

近視性の黄斑変性は、眼球の各部位に酸素や養分を運ぶ脈絡膜(みゃくらくまく)が薄く、
栄養不足になりやすい。

栄養不足になることが新生血管が生える原因の一つと言われています。

鍼灸治療は血のめぐりをよくするので、目の血流をよくして栄養不足を
防ぐのは悪いことではなさそうです。

黄斑変性症患者を多く治療しているという鍼灸院のサイトでは、少ない症例数ながら、
黄斑変性症患者の治療報告がのっていました。

報告によると、

・他の手術法と比較しても遜色のない結果が得られた。
 (治療6ヶ月で2段階以上の視力改善が半数、視力低下なし)
・一定間隔での治療を継続で、何年も進行を抑えている
・ウェットタイプに対して効果が高かった

ということでした。

残念ながら、眼底出血などによる暗点や歪みは、完全には無くならないし
網膜に残った瘢痕も変化なしという結果は、従来の治療法と同様です。

医療機関では、0.5以下になるまでは経過観察をして、積極的な治療を
受けられないケースが多いのですが、鍼灸は病気を診断されてすぐ、
比較的視力が高い時期から治療をはじめられます。

完全に治らないにしても、視力を維持する効果があり、副作用もないなら、
積極的治療をしたい患者の治療の選択肢の一つになります。

進行していくのがわかっていながら、何の治療もしない状況は
患者にとってはかなりストレスなのです。

問題は、治療効果が人それぞれであることや、保険がきかないこと、
治療院選び等でしょうか。
タグ:ハリ
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網膜の再生治療に期待 

ES細胞を使って網膜の視細胞を培養する技術が開発されたと
今朝のニュースで報じていました。

網膜の再生治療への応用を期待させるこの培養技術を開発したのは
理研 発生・再生科学総合研究センターと京大のチームで、
血清や胎児網膜などを必要としない純粋培養は世界初だそうです。

■記事のポイント

・これまで1%未満だった培養効率を20〜30%にアップした。
・従来の方法で使っていた胎児網膜や血清などの倫理性や安全性に
 問題が残る材料は使わない。
・移植しても感染などの恐れが少ない。
・試験管内で大量に作れる。
・実験の過程で、網膜へ栄養を送る網膜色素上皮細胞も作った。


■どんな病気に使えそうか?

色素上皮細胞や視細胞の障害でものが見えなくなる病気が対象で、
具体的には網膜色素変性、加齢黄斑変性症の治療に応用できそうだと
いうことです。

培養した視細胞を患者に移植して、失われた視力を回復させる
「再生医療」の実現に一歩近づいたとしています。


■iPS細胞にも応用

さらに、この技術を、京大が開発したiPS細胞にも応用する研究を進め、
安全性の問題などをクリアして、10年以内に臨床応用の試験を開始したいと
しています。

ES細胞もiPS細胞もいろいろな細胞に分化できる「万能細胞」として
話題になっています。

違うのは作り方で、ES細胞は受精卵から作り、iPS細胞は大人の皮膚の細胞に
遺伝子を加えて作ります。
ES細胞は倫理的な問題が、iPS細胞は安全性の問題が未解決です。

ES細胞は他人の細胞なので拒絶反応の心配があります。
iPS細胞は自分の細胞を使えば拒絶反応を抑えられますが、遺伝性の病気の
治療には使いにくい等の特性があります。


■移植の効果は?

今回の発表で「臨床応用試験を10年以内が目標」と言っていますが
細胞の移植でどのぐらい見えるようになるのでしょう?

以前アメリカで行われた胎児網膜を移植したケースでは、矯正視力0.1程度だったと
いいますから、ものすごくよく見えるようになるわけではなさそうです。

良い視力というのは、整然と並んだ視細胞と複雑な神経ネットワークによって
構成された、まさに「神の御業」。
まだまだ次世代の研究を待つほかないのでしょう。

自分が生きている間に、研究の恩恵が受けられることを期待して
今はできる限り病気の進行を抑えるよう努力したいと思います。
タグ:再生治療
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抗酸化サプリで加齢性黄斑変性症は防げない 

抗酸化物質を含むサプリメントをとれば加齢性黄斑変性症を予防し、
進行を抑えるのではないかと言われています。

常に光の刺激を受けている網膜は、酸化でダメージを受けて
加齢性黄斑変性症につながるという説があるので、
抗酸化サプリで補えば防げるのではないかという考え方です。

過去に大規模な試験が行われたとき、
加齢性黄斑変性症の早期〜進行期の中間ぐらいの患者に対しては
抗酸化サプリ(ビタミンC、ビタミンE、亜鉛、βカロチン)が
進行を抑える効果があったと報告されました。

しかし、この研究では1次予防の効果があるかどうかは
評価されなかったそうです。

イギリスの医学学術誌 BMJの2007年10月の記事によると、
栄養状態が良い西洋人では、抗酸化物質で加齢性黄斑変性症を
予防する効果は期待できないと分かりました。

評価の対象となった抗酸化物質は、

ビタミンA・C・E、
亜鉛、ルテイン、ゼアキサンチン、
αカロテン、βカロテン、
βクリプトキサンチン、リコピン

だそうです。


気休めと思いつつも、わずかな望みを託してサプリを飲んでいるので、
記事の内容を知ってがっかりしました。

でも「栄養状態がよければ効果がない」なので、食生活に問題がある人なら
少しは意味があるでしょうか。

以前の実験で、抗酸化サプリが有効と認められたのは、早期から進行期の間の
患者だけだったのも初めて知りました。

進行期に進んでしまったらサプリは気休めなのでしょうか。
ずっと飲み続けていると、やめる決心はなかなかつきません。
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