ルセンティスは誰のため 

ルセンティスは、眼の中心窩に新生血管がある加齢性黄斑変性の薬で、臨床試験で
視力の改善効果があると認められた初めての薬です。

2007年10月、日本でルセンティス(一般名:ラニビズマブ)という薬の製造販売承認の
申請が行われました。


ご存知のように、新生血管を伴うタイプの加齢性黄斑変性は、
網膜の下にできる不良血管から成分がしみだして、
ものを見る重要な部分である黄斑の組織を傷めていく病気です。

進行を抑えるため、新生血管をつぶす治療が試みられていました。

開発元が行ったルセンティスの試験結果によると、
患者の25%〜30%が視力表で3段階以上視力が良くなり、
薬を使い続けることで2年間以上進行を抑えたと報告されています。

ルセンティスは、新生血管の成長を促すVEGFという物質に対抗して、
不良な新生血管の勢いを弱める働きをする薬で、患者の眼に注射して
使います。

4週間に1回の注射が薦められていますが、1回の値段が
約2000ドル(20数万円)という高価な薬です。

アバスチンと似たような薬だと思ったら、ルセンティスもアバスチンも
開発元は同じ会社でした。

ジェネンテック社というバイオテクノロジー会社で、南サンフランシスコにある会社だそうです。

アバスチンはがん治療用の薬ですが、ルセンティスと同様に新生血管をたたく効果が
あるとして、日本でも一部の病院で治療に使われている薬です。

アバスチンの注射1回分の値段は、ルセンティスよりはるかに安いのですが
開発元のジェネンテック社は、ルセンティスの利益を守るためか、アバスチンを
眼科治療薬として販売する気はないそうです。

病院側も、安全性や効果が立証されて認可された薬を使う方がリスクも少ないので、
米国ではルセンティスの使用が増えると見られています。

日本ではルセンティスはまだ承認されていませんが、将来健康保険が使えるように
なったとして3割負担で、注射1回 7万円前後ですか。。
毎月注射するような薬なのに、これでは高くて手が出ません。

加えて、以前の光線力学療法(PDT)の保険適用のケースを考えると、
加齢性黄斑変性しか保険治療が認められないこともあり得ます。

原因が違っても、私のように新生血管で悩む近視性黄斑変性患者は
保険でルセンティスが使えないかもと心配になります。

せっかく新薬ができても、経済的な理由で使えないことになったら
やりきれない気持ちです。


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