黄斑変性症の治療(滲出型−1) 

前回につづき、黄斑変性の滲出型の治療方法についてです。

滲出型(ウェットタイプ)の治療

新生血管ができて出血したり成分がにじんだりして悪さをしている場合は、
新生血管を破壊して、視力が下がらないよう治療していくことになります。

視力に影響する部分、特に黄斑部の中心にある中心窩(ちゅうしんか)とよばれる
最も重要な部分を傷めないような治療方法を選ばなければなりません。

病巣のある場所や状態に応じて、複数の治療を組み合わせたり、時期をずらすなどして
進行を抑えていきます。


■レーザー光凝固術
レーザーで網膜ごと新生血管を焼きつぶす方法です。
レーザーで焼いた部分は視野が欠けて見えなくなってしまうため、患部が
中心部から離れている場合に行います。

治療は椅子に座った状態で行います。
目薬で瞳孔を開き、点眼麻酔をした後、専用のコンタクトレンズを付けて
患部にレーザーを照射します。
レーザーをうった時に、ズーンと痛みを感じることがあります。
手術時間も短く、外来で受けられます。



■光線力学的療法(PDT)
腕の静脈から薬剤を注射し、患部に弱いレーザー光をあてて、薬の化学反応で
新生血管の活動を弱める方法です。

患部以外の組織にダメージを与えないとされ、中心部の新生血管にも使えます。
PDT治療を行う目安として、視力が0.5以下の人が対象となります。
1回だけで済むことはまれで、数回の治療が必要です。

PDT治療は椅子に座った状態で行います。
瞳孔を開き、10分間かけて腕の静脈にビスダイン(ベルテポルフィン)という薬を注射します。
注射終了後、眼に点眼の麻酔薬をさし専用のコンタクトレンズをつけ
ビスダインが新生血管に届くタイミングをみて患部にレーザーを83秒間照射します。
このレーザー光は発熱が少ないので、痛みはほとんとありません。

3か月後に再度検査をして、新生血管がまだ残っていれば追加治療を行います。
(1年に4回まで)

注意点として、PDT治療で注射した薬剤が体に残っている間に強い光に当たると
やけどのような症状になることがあげられます。

そのため初回の治療では、2〜3日の入院が必要で、退院後も治療5日目までは
強い日光を避けなければなりません。

日本では平成16年5月から保険診療ができるようになりましたが、対象になるのは、
「加齢性黄斑変性症」で「中心窩に新生血管がある」「50才以上の人」ということです。
入院費込みの費用は、3割負担で十数万円でかかるそうです。
→→目の入院手術概算費用(静岡市やなぎだ眼科様)


■経瞳孔温熱療法(TTT)
新生血管に弱い熱を加えて血液を固め、新生血管を枯らす方法です。
がん療法の応用で、赤外線のレーザーで42℃の熱を患部に照射します。

黄斑部の中心付近に新生血管ができてしまった場合にすすめられる方法の
一つで、網膜への障害が少ないので、繰り返し実施することができます。

しかし、視力を回復させることはむずかしく、進行をおさえるのが目的になります。

ごくまれに、新生血管が破れて出血したり、網膜が傷むなどの合併症がある
こともあるそうです。
照射時間は約1分と短く、痛みもありません。

TTT療法を行う目安としては、視力が0.5以下(0.6以下というところもあり)で
新生血管が中心窩に及んでおり、網膜下液がある場合ということです。

厚労省未認可の治療法なので保険治療はできません。
自己負担で7万円位かかるそうです。

→関連記事:PDT、TTTを実施している眼科病院



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