ポリエチレン・フィルム製の人工網膜 

岡山大学で、ポリエチレン・フィルムの表面に光電変換色素分子を
結合させた人工網膜の試作品が完成しました。
岡山大学方式の人工網膜

この人工網膜の特徴は、柔らかくて薄いこと。
また、従来の光ダイオードを使った人工網膜と違って、電池など
外部からの電力供給が要りません。

また、ポリエチレン・フィルムは柔らかいため、大きな面積の
人工網膜を埋め込むことができ、広い視野が得られるという利点が
あります。

■ポリエチレン・フィルムの人工網膜の安全性は?

ポリエチレン・フィルムといえば、スーパーのレジ袋としておなじみの
素材ですが、身体に入れて大丈夫なんでしょうか?

ポリエチレンは人工関節や人工血管にすでに利用されているので
安全性や安定性は心配ないそうです。

また、ラットの眼の網膜下にこの人工網膜を埋め込んでも組織障害は
見られず、人工網膜の部品として使っている光電変換色素自体にも
毒性がないことを確認済みとしています。


■人工網膜を眼に埋め込む方法は?

次に気になるのは、この人工網膜をどうやって目の中にいれるかです。

を見ると、眼球に2箇所穴をあけて、片方は照明用、もう片方から
丸めた人工網膜を硝子体の中に入れてます。

次に「脈絡膜新生血管抜去の時の黄斑下手術や網膜移動術の要領」で、
後極部に人工的に網膜剥離を作り、網膜に小さな孔を開けて人工網膜を
網膜下へ押し込んで開き、人工網膜と神経網膜を密着させます。

その後、孔をレーザー凝固し、硝子体内をシリコン・オイルで入れ替え。

局所麻酔とはいえ、ずいぶん大変な手術ではないでしょうか。


■今後の展開

この人工網膜を使う治療としては、初期の段階では網膜色素変性症で
失明した人に限る予定だそうです。

治療適応基準を含め、網膜色素変性症の患者団体JRPS岡山県支部と
相談して治療計画を作りたいとしています。


タグ:人工網膜
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